春になると咳が止まらないのはなぜ?

春になると咳が止まらないのはなぜ?

春になると咳が止まらないのはなぜ?
花粉症だけではない、春に多い咳の原因

春先になると、「風邪は治ったはずなのに咳だけ続く」「熱はないのに喉がイガイガして咳が出る」「夜になると咳き込んでしまう」といった症状で来院される方が増えてきます。

この時期の咳は、単なる風邪の名残とは限りません。春は花粉の飛散が本格化するだけでなく、寒暖差や空気の乾燥、黄砂やPM2.5など、気道に刺激を与える要因がいくつも重なる季節です。そのため、鼻や喉の症状だけでなく、咳が長引く方も少なくありません。

今回は、春になると咳が止まらなくなる主な原因について、わかりやすくご紹介します。

花粉症で咳が出ることがあります

春の咳でまず多いのが、花粉症の影響です。花粉症というと、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった症状を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際には咳の原因になることもあります。

花粉が鼻や喉の粘膜に付着すると、炎症が起こり、喉の違和感やイガイガ感につながります。また、鼻水が喉の奥に流れ込む「後鼻漏(こうびろう)」によって、咳が誘発されることもあります。特に横になると鼻水が喉にまわりやすくなるため、夜間や明け方に咳が出やすくなる方もいます。

鼻の症状がそれほど強くなくても、咳だけが目立つケースもあるため、「花粉症だとは思わなかった」という方も珍しくありません。

咳喘息が隠れていることもあります

春に長引く咳で、特に注意したいのが咳喘息です。咳喘息は、その名の通り咳が主な症状となる喘息の一種で、ゼーゼー、ヒューヒューといった典型的な喘鳴がはっきりしないこともあります。

特徴としては、

  • 咳だけが何週間も続く
  • 夜間や早朝に悪化しやすい
  • 会話、運動、冷たい空気で咳が出やすい
  • 風邪のあとから咳だけ残る

といった傾向があります。花粉や気温差などをきっかけに気道が敏感になり、少しの刺激でも咳が出る状態になっているのです。

「そのうち治るだろう」と様子を見ているうちに長引いてしまうこともあり、場合によっては気管支喘息へ進んでいくこともあるため、早めの診断と治療が大切です。

春の寒暖差も気道には負担になります

春は暖かい日が増える一方で、朝晩はまだ冷え込む日も多く、1日のなかで気温差が大きくなりがちです。この寒暖差が、咳を悪化させる原因になることがあります。

気道はとてもデリケートなので、冷たい空気を吸い込んだだけでも刺激を受けます。朝外に出た瞬間に咳き込んだり、夜になると咳が強くなったりする場合は、この影響が関係している可能性があります。

特に、もともとアレルギー体質のある方や、喘息傾向のある方では、こうした環境の変化に反応しやすくなります。

黄砂やPM2.5が影響することも

春は花粉に加えて、黄砂やPM2.5などの微粒子の影響も受けやすい時期です。これらが空気中に増えると、鼻や喉だけでなく、気管支にも刺激が加わり、咳や喉の違和感の原因になることがあります。

特に、外出後に症状が強くなる方、天気の良い日や風の強い日に咳が増える方は、花粉だけでなく空気中の微粒子の影響も考えられます。

風邪のあとに咳だけ長引くこともあります

冬の終わりから春先にかけては、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などのあとに、咳だけが長く残る方もみられます。これは、感染そのものは治っていても、気道の炎症や過敏さがしばらく続いてしまうためです。

このような咳は、体力が落ちているときや、花粉・乾燥・気温差などが加わることでさらに長引くことがあります。「最初は風邪だと思っていたけれど、なかなか咳だけ治らない」という場合には、別の原因が重なっていることもあります。

こんな咳は早めの受診をおすすめします

春の咳はよくある症状ですが、原因によって必要な治療は異なります。次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 咳が2~3週間以上続いている
  • 夜中や明け方に咳き込む
  • 咳で眠れない、日中の生活に支障がある
  • 息苦しさや胸の違和感を伴う
  • 市販薬でなかなか改善しない

咳はありふれた症状ですが、長引く場合には花粉症だけでなく、咳喘息や気道の炎症が隠れていることがあります。原因に合わせて適切に治療することで、つらい症状が改善しやすくなります。

まとめ

春になると咳が止まらなくなる背景には、花粉症、咳喘息、寒暖差、黄砂やPM2.5、風邪のあとの気道の過敏性など、さまざまな要因があります。

「春だから仕方ない」「そのうち治るだろう」と思っているうちに、症状が長引いてしまうこともあります。咳が続く、夜に悪化する、毎年この時期につらくなるといった場合には、一度きちんと原因を確認することが大切です。

気になる咳症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

監修:院長 齊藤

あおぞら新横浜クリニック
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