糖尿病の食事療法|何を減らせばよい?まず見直したいポイント

糖尿病の食事療法|何を減らせばよい?まず見直したいポイント

📌 この記事の要点
  • 糖尿病の食事療法は「禁止リスト」を覚えるものではなく、糖質・カロリー・食べ方を続けられる範囲で整える考え方です。
  • まずは甘い飲み物・お菓子・夜遅い食事など、減らしやすい糖質・間食から見直すのが現実的です。
  • 「糖質オフ」「ご飯抜き」などの極端な方法は、低血糖や他の病気との相性で注意が必要なため自己判断は避けましょう。
  • 食べる順番(野菜から)・速さ・タイミングといった「食べ方」も血糖に影響します。
  • 適切な量は体格・年齢・運動量で変わります。半年〜1年単位で続けられる仕組みづくりを意識しましょう。
「糖尿病と言われたけれど、食事を何から見直したらいいのか分からない」というご相談を、当院でもよくお受けします。糖尿病の食事療法は「絶対に食べてはいけない食品」を覚えるものではなく、糖質・カロリー・食べ方の3つを、続けられる範囲で整えていく考え方が中心です。本記事では、最初の見直しポイントを整理します。

まず減らしたいのは何ですか?

「これだけ気をつければOK」という万能の答えはありませんが、最初の見直しでよく挙がるのは「糖質量」「総カロリー」「間食」の3つです。

糖質は血糖値に直接影響する栄養素なので、ごはん・パン・麺・甘いもの・甘い飲み物・果物などの摂り方を一度棚卸ししていただきます。「ごはんを抜く」のではなく、「1食ごとの量」「重ね食べ(ラーメンライスなど)」を見直すのが入口になりやすいです。

総カロリーは、体重・活動量・お仕事に合わせて目安を立てます。糖尿病の食事は「カロリーをただ減らす」ものではなく、「必要な量を、バランスよく」というほうが近いです。

間食は意外な落とし穴です。「食事は気をつけているのに数値が下がらない」という方の話を伺うと、缶コーヒー・砂糖入りの飲料・お菓子・甘いラテなどで、1日の糖質が大きく増えていることがよくあります。

💡 ポイント
「禁止リスト」を作るより、糖質量・総カロリー・間食の3点を、続けられる範囲で見直すほうが現実的です。

「糖質オフ」「ご飯抜き」は良い方法ですか?

短期的に糖質を大きく減らすと、血糖値や体重が下がる方もいらっしゃいますが、長く続けられないと元に戻りやすく、また極端な糖質制限には注意点もあります。

たとえば、内服薬やインスリンを使っている方が自己判断で糖質を急に減らすと、低血糖を起こすことがあります。腎機能が下がっている方は、たんぱく質の摂りすぎに注意が必要なケースもあります。「糖質を減らせばその分肉・脂を増やしてよい」とは限らず、脂質異常症・心血管リスクとのバランスも見ます。

ご自身の薬の有無・腎機能・体型・他の病気を踏まえて、医師・管理栄養士と一緒にやり方を決めていただくほうが安全です。

⚠️ 注意
血糖を下げる薬・インスリンを使っている方の自己判断による極端な糖質制限は、低血糖を起こす可能性があります。薬の調整は必ず主治医とご相談ください。

どう食べるか(食べ方)も大事ですか?

「何を食べるか」だけでなく「どう食べるか」も、血糖値の動きに影響します。続けやすい範囲で取り入れていただくと役立ちます。

  • 野菜・たんぱく質を先に、糖質を最後に近づける(食べる順番)
  • ゆっくり噛んで食べる(早食いを避ける)
  • 1日3食を大きくとばさない(極端な空腹後のドカ食いを避ける)
  • 夕食は寝る2〜3時間前までに済ませる目安で
  • 甘い飲み物は「食事の代わり」ではなく「お菓子」と同じ感覚で
  • 外食は「重ね食べ」「揚げ物+糖質」を意識的に避ける

「すべて完璧」を目指すと続きません。週のうち何日かでも意識できる、というところから始めるのが現実的です。

自分の量はどれくらいが目安ですか?

「1日に何kcal、糖質は何g」は、年齢・性別・体格・活動量・服薬・他の病気によって変わります。インターネット上の数字を一律に当てはめず、ご自身の状況に合わせて立てることが大切です。

当院では、HbA1c・体重・血圧・脂質・腎機能・服薬を踏まえて、目標と無理のない食事の見直しを一緒に検討します。必要に応じて、提携先の栄養指導をご案内することもあります。

「短期間で大きく結果を出す」より、「半年〜1年で続けられる仕組みを作る」ほうが、糖尿病の食事療法では結果につながりやすいです。

よくある質問

Q. 果物は食べても大丈夫ですか?

A. 果物にも糖が含まれます。少量を1日のどこかで楽しむ程度なら問題ないことが多いですが、「健康だから」と量を増やすと血糖に影響します。ジュースにすると糖の吸収が早まる点にも注意です。

Q. ゼロカロリー飲料はOKですか?

A. 砂糖入り飲料に比べれば血糖への影響は小さいとされますが、習慣的に大量に飲むのは推奨されません。お水・お茶を基本に置く方が無難です。

Q. お酒はどれくらいまでなら?

A. 量・頻度・他の病気・薬によって考え方が変わります。糖尿病以外に脂肪肝・高尿酸・高血圧などを併せ持つ方も多く、診察で個別にご相談ください。

当院で相談できる内容

  • 糖尿病の診断と治療方針のご相談
  • HbA1c・血糖値・体重・血圧などの定期評価
  • 食事・運動の見直しの方向性
  • 内服薬・必要に応じたインスリンを含む治療相談
  • 必要に応じた管理栄養士・専門医療機関との連携
📋 まとめ
  • 糖尿病の食事療法は「禁止リスト」ではなく、糖質・カロリー・間食の見直しが中心です。
  • 極端な糖質制限は低血糖や他の病気との相性で注意が必要なため、自己判断より医師と相談を。
  • 食べる順番・速さ・タイミングなど「食べ方」も血糖に影響します。
  • 続けられる範囲の仕組みづくりを、半年〜1年単位で考えるのがおすすめです。

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執筆:あおぞら新横浜クリニック 編集部
医学監修:齊藤 優一 医師
あおぞら新横浜クリニック 院長

新横浜駅篠原口すぐ前のあおぞら新横浜クリニックで、内科・呼吸器内科・脳神経内科を中心に診療を行っています。発熱、長引く咳、生活習慣病、健康診断で指摘された異常、頭痛・めまい・しびれなど、地域のかかりつけ医として幅広い症状に対応しています。

最終更新日:2026年5月12日

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