糖尿病と診断されたら:最初の3ヶ月でやることを整理

糖尿病と診断されたら:最初の3ヶ月でやることを整理

「糖尿病と言われたけれど、何から始めればよいのか分からない」という方は少なくありません。糖尿病はすぐに大きな症状が出にくい一方で、合併症を防ぐには早めの対応が大切です。診断されてからの3ヶ月で取り組みたいことを、食事・運動・服薬・通院・合併症評価の観点から整理します。

最初の1ヶ月で何をする?

最初の1ヶ月は、現状の把握と基本方針の決定に使う期間とお考えください。「何かを劇的に変える」よりも、「自分の体の状態を知り、無理なく続けられる方向性を決める」ことが目的です。

  • 詳しい血液検査でHbA1c・血糖の現状を把握する
  • 体重・腹囲・血圧を記録し始める
  • 食事内容を1〜2週間ノートやアプリで記録する
  • 運動習慣・睡眠・お酒・タバコの有無を整理する
  • 合併症評価として尿検査・眼底検査の段取りを確認する

「全部いっぺんに完璧に」は続きません。続けやすい仕組みづくりを優先することが、長く付き合う糖尿病治療では大切です。

💡 ポイント
最初の1ヶ月は「変える」より「知る」期間。記録を残すことで、医師との相談が具体的になります。

食事はどう変える?

食事の基本は「極端に減らす」のではなく、「主食・主菜・副菜のバランスを整える」「食べる順番を意識する」「間食を見直す」ことです。糖質ゼロや絶食といった偏った方法は、長期的にはおすすめできません。

  • 主食(ごはん・パン・麺)は適量を毎食に分散
  • 野菜・きのこ・海藻から食べ始める
  • 揚げ物・甘い飲み物・夜遅い食事は頻度を下げる
  • 「食べた量」「時間帯」を記録して傾向をつかむ
  • 自己流の極端な制限は避け、必要に応じて栄養相談へ

体重・年齢・運動量によって適切な量は変わります。「一律のルール」ではなく、ご自身の生活に合わせた調整が必要です。

運動はどれくらいから?

運動療法は、血糖コントロール・体重管理・血管リスク低減のいずれにも役立ちます。最初は無理のない量から始め、徐々に習慣化することを目指してください。

  • ウォーキングを1日20〜30分、週3〜5日
  • 食後30〜60分の軽い活動(散歩・家事)も有効
  • 階段の利用、ひと駅歩くなどのこまめな身体活動
  • 筋力トレーニングを週2回程度組み合わせる
  • 関節痛・心臓病がある方は強度を医師と相談
⚠️ 注意
血糖が高すぎる時期、ケトン体が出ている時期、増殖性網膜症がある時期などは運動を控えたほうがよい場合があります。運動強度は医師と相談のうえ決めてください。

通院・服薬・合併症評価は?

3ヶ月のあいだは、生活改善の効果を見ながら、必要に応じて内服薬や注射薬を組み合わせて治療を進めます。あわせて、合併症(網膜症・腎症・神経障害)の現状確認も並行します。

  • 1〜2ヶ月ごとの通院でHbA1cの推移を確認
  • 食事・運動の取り組み状況を共有
  • 必要に応じて内服薬・注射薬の導入と調整
  • 眼科で眼底検査(網膜症評価)を受ける段取り
  • 尿検査・腎機能・神経症状のチェック

血糖が一時的に下がりすぎる「低血糖」のサインや、シックデイ(風邪・発熱時)の対応も、薬を使う場合には早めに共有します。

よくある質問

Q. 薬はずっと飲むことになりますか?

A. 一律ではありません。生活改善で必要量が減る方もいれば、長期的に薬が必要な方もいます。経過と検査値を見ながら相談していきます。

Q. 自覚症状がないので、本当に治療が必要ですか?

A. 糖尿病は症状が出にくい段階で進むことがあります。網膜症・腎症・神経障害などの合併症を防ぐためにも、早期からの治療と定期的な評価が大切です。

Q. お酒は完全にやめないとダメですか?

A. 一律にゼロを求めるわけではありませんが、量と頻度の見直しは必要です。薬や肝機能・血圧の状態によって対応が変わるため、診察で具体的にご相談ください。

当院で相談できる内容

  • HbA1c・血糖値などの定期的な評価
  • 生活背景に合わせた食事・運動のご相談
  • 内服薬・必要に応じた注射薬の導入と調整
  • 眼科(眼底検査)・腎臓内科などへのご紹介
  • シックデイや低血糖など、日常での困りごとへの対応
📋 まとめ
  • 診断からの3ヶ月は、現状把握・生活見直し・通院リズムづくりの大切な期間です。
  • 食事は極端な制限より「バランス・順番・記録」、運動は無理のない継続から始めましょう。
  • 自覚症状がなくても合併症評価は重要です。一緒に長く続けられる治療を組み立てていきましょう。
監修:院長 齊藤
最終更新日:2026-04-30

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