健診でHDLコレステロール(善玉)が低いと言われたら

健診でHDLコレステロール(善玉)が低いと言われたら

📌 この記事の要点
  • HDLは血管の余分なコレステロールを回収する善玉で、低いと動脈硬化が進みやすいとされます。
  • 一般にHDL40mg/dL未満は低HDLコレステロール血症とされ、脂質異常症のひとつに分類されます。
  • ただしHDL単独ですぐ病気になるわけではなく、LDL・中性脂肪・血圧・血糖・喫煙とあわせて評価します。
  • 運動不足・喫煙・肥満・中性脂肪高値が背景になりやすく、中性脂肪を下げる工夫が改善につながることがあります。
  • 改善は有酸素運動・禁煙・適正体重などが基本で、変化はゆるやかなため数か月単位で見ていきます。
健診結果で「HDLコレステロールが低い」と書かれていると、何が問題なのか分かりにくいですよね。LDL(悪玉)が高いのは知られていても、HDL(善玉)が低いことの意味はあまり知られていません。この記事では、HDLが低いと指摘されたときに考えたい原因と、生活面でできる工夫を整理します。

HDLコレステロールが低いと何が問題なのですか?

HDLは血管にたまった余分なコレステロールを回収する役割を持つため、低いと動脈硬化が進みやすい状態と考えられています。LDL(悪玉)とは逆の働きをするイメージです。

健診では総コレステロールやLDLだけでなく、HDLの値も「脂質異常症」の判定に使われます。一般にHDLが40mg/dL未満だと「低HDLコレステロール血症」とされ、脂質異常症のひとつに分類されます。

ただし、HDLが低いこと単独で、すぐに病気になるわけではありません。LDLや中性脂肪、血圧、血糖、喫煙など、ほかの要因と合わせて全体の動脈硬化リスクを見ることが大切です。HDLの数字だけを切り取って一喜一憂する必要はありません。

💡 ポイント
HDLは「回収係」の善玉。数値単独ではなく、LDL・中性脂肪・血圧・喫煙などと合わせて全体のリスクを見るのが基本です。

HDLが低くなる原因には何がありますか?

HDLが低くなる背景には、生活習慣が関係していることが多いとされています。なかでも運動不足・喫煙・肥満・中性脂肪の高値は、HDLを下げる方向に働きやすい要因です。

特に中性脂肪(TG)が高い方は、HDLが低くなりやすい傾向があります。中性脂肪とHDLは「シーソー」のような関係にあることが知られており、中性脂肪を下げる工夫がHDLの改善につながる場合があります。

そのほか、喫煙はHDLを下げる代表的な要因とされ、運動量が少ない生活や、糖質・お酒の取りすぎも関係します。一方で、体質的にHDLが低めの方もいます。原因は一つとは限らないため、生活習慣を振り返りながら、全体像を確認することが役立ちます。

⚠️ 注意
HDLが低いだけで自己判断せず、LDL・中性脂肪・血圧・血糖などと合わせた全体評価が大切です。健診結果は一度内科でご相談ください。

HDLを上げるために生活でできることは?

HDLは生活習慣の見直しで上がる場合がありますが、変化はゆるやかで個人差があります。「すぐに大きく上がる」ものではなく、続けることで少しずつ整えていくものと考えてください。

一般に勧められる工夫として、次のようなものがあります。

  • 有酸素運動(ウォーキングなど)を習慣にする
  • 禁煙する
  • 適正体重を目指す
  • 中性脂肪を上げやすい糖質・お酒の取りすぎを控える
  • 青魚やオリーブオイルなど、脂質の質を意識する

これらは中性脂肪やLDL、血圧の改善にも重なる対策です。HDLだけを狙うというより、生活習慣全体を整えることが結果的にHDLにも良い方向へ働きます。数値の変化は数か月単位で見ていくのが現実的です。

よくある質問

Q. HDLが低いだけなら放っておいてよいですか?

A. HDL単独で急いで治療になることは多くありませんが、LDLや中性脂肪、血圧、喫煙などと合わせて全体のリスクを見る必要があります。一度ご相談ください。

Q. 運動すればHDLは上がりますか?

A. 有酸素運動はHDLを上げる方向に働くと考えられていますが、効果には個人差があり、変化はゆるやかです。継続が大切です。

Q. HDLを上げる薬はありますか?

A. HDLを上げること自体を目的とした治療は限られます。まずは生活習慣の見直しと、全体の脂質バランスをふまえた判断になります。

当院で相談できる内容

  • 健診で指摘された脂質(HDL・LDL・中性脂肪)の評価と生活指導
  • 喫煙・運動・体重など生活習慣の見直しの相談
  • 高血圧・血糖など、ほかのリスク要因を含めた全体評価
  • 必要に応じた追加検査と治療方針の検討
📋 まとめ
  • HDLは余分なコレステロールを回収する善玉で、低いと動脈硬化が進みやすいとされます
  • 運動不足・喫煙・中性脂肪高値などが背景にあることが多いです
  • 生活習慣の見直しで改善が期待できますが、変化はゆるやかで個人差があります

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執筆:あおぞら新横浜クリニック 編集部
医学監修:齊藤 優一 医師
あおぞら新横浜クリニック 院長

新横浜駅篠原口すぐ前のあおぞら新横浜クリニックで、内科・呼吸器内科・脳神経内科を中心に診療を行っています。発熱、長引く咳、生活習慣病、健康診断で指摘された異常、頭痛・めまい・しびれなど、地域のかかりつけ医として幅広い症状に対応しています。

最終更新日:2026年5月28日

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