健診で貧血を指摘されたら|原因別に変わる対応の考え方
- まず確認したいのは、ヘモグロビン(Hb)の値・赤血球の大きさ(MCV)・自覚症状の3点です。
- MCVが低めなら鉄欠乏性、正常なら出血や慢性疾患関連、高めならビタミンB12・葉酸不足などが候補です。
- 女性は月経過多や子宮筋腫、男性・閉経後女性は消化管出血を見落とさないことが大切です。
- ヘモグロビンが正常でもフェリチン(貯蔵鉄)が低い「隠れ貧血」のことがあり、追加検査で確認します。
- 黒色便・急速に進む貧血・体重減少を伴うときは、サプリでの自己対応ではなく早めに受診を。
健診の貧血指摘で最初に確認したいことは?
まず確認したいのは「ヘモグロビン(Hb)の値」と「赤血球の大きさ(MCV)」、そして「自覚症状」の3点です。これらを合わせて見ることで、原因を絞り込みやすくなります。
健診の結果用紙には、ヘモグロビンに加えて赤血球数(RBC)、MCVなどが書かれていることが多いです。MCVが低めなら鉄欠乏性、正常範囲なら出血や慢性疾患関連、高めならビタミンB12・葉酸不足などが候補に挙がります。
自覚症状としては、立ちくらみ、息切れ、疲れやすさ、爪の変形、氷を無性に食べたくなる(氷食症)などが知られています。症状が強い場合や、急速にヘモグロビンが下がっている場合は、早めの受診が望ましい状態です。
ヘモグロビン値・MCV・自覚症状の3点をセットで見ると、原因の見当をつけやすくなります。
女性と男性で考え方は違うのですか?
女性と男性では、貧血の原因として最初に疑う対象が変わります。これは性別による「出血源」の頻度の違いに由来します。
女性の場合、月経過多が背景にあるケースが多く、特に40代以降は子宮筋腫などの婦人科疾患も視野に入ります。妊娠・授乳期は鉄需要が増えるため、貧血傾向が出やすい時期です。
男性および閉経後の女性の場合は、月経による出血がない分、「消化管からの出血」を見落とさないことが大切になります。痔のような目に見える出血だけでなく、胃・大腸からのゆっくりした出血が貧血として表面化することがあります。便潜血検査や、症状によっては内視鏡検査の検討が必要です。
黒色便、急速に進む貧血、体重減少を伴う場合は、自己判断のサプリでの対応ではなく、早めに医療機関を受診してください。
受診の目安と検査の流れはどうなりますか?
ヘモグロビン値が基準を下回っている方、症状がある方、原因に心当たりがない方は、一度内科で相談することをおすすめします。特に、急に貧血が進んだ場合や、黒っぽい便・体重減少を伴う場合は早めの受診が望まれます。
診察では、まず問診で生活習慣・月経・服薬・食事・便の色などを確認し、必要に応じて追加の血液検査(フェリチン、ビタミンB12、葉酸、網状赤血球など)を行います。フェリチンは「貯蔵鉄」の指標で、ヘモグロビンが正常範囲でも貯蔵鉄が枯渇していることがあります。
原因の評価が一通り済んだうえで、食事指導、鉄剤の内服、必要があれば消化器内科や婦人科と連携して精査・治療を進める流れになります。
よくある質問
Q. サプリの鉄分だけで治しても大丈夫ですか?
A. 原因がはっきりしないままサプリを続けると、背景の病気を見落とすことがあります。まず原因を確認してから補充方法を選ぶことをおすすめします。
Q. 鉄剤を飲むとお腹の調子が悪くなります。
A. 吐き気・便秘・黒色便などが起こることがあります。種類の変更や服用方法の調整で改善する場合があるため、自己中断する前にご相談ください。
Q. ヘモグロビンが正常範囲ですが疲れやすいです。
A. フェリチン(貯蔵鉄)が低い「隠れ貧血」の可能性があります。診察で追加検査を検討します。
当院で相談できる内容
- 健診で指摘された貧血の評価と原因の絞り込み
- フェリチンなど追加血液検査の組み立て
- 鉄剤・食事指導の処方とフォロー
- 消化器・婦人科との連携が必要なケースの紹介調整
- 貧血は原因によって対応が変わるため、まず評価が必要です
- 女性は月経、男性・閉経後女性は消化管出血を見落とさないことが大切です
- 自己判断のサプリだけで対応せず、まず受診をご検討ください
関連記事・あわせて読みたい
医学監修:齊藤 優一 医師
あおぞら新横浜クリニック 院長
新横浜駅篠原口すぐ前のあおぞら新横浜クリニックで、内科・呼吸器内科・脳神経内科を中心に診療を行っています。発熱、長引く咳、生活習慣病、健康診断で指摘された異常、頭痛・めまい・しびれなど、地域のかかりつけ医として幅広い症状に対応しています。
最終更新日:2026年5月26日
健診で貧血を指摘された方は、
当クリニックまでお気軽にご相談ください。





