健診で心電図異常を指摘されたら|種類と緊急度の整理

健診で心電図異常を指摘されたら|種類と緊急度の整理

📌 この記事の要点
  • 心電図異常には、経過観察でよいものから追加検査が望ましいものまで幅があります。
  • 不整脈関連・ST-T変化・脚ブロックや軸偏位・生理的所見などタイプがあり、種類で対応が分かれます。
  • 「異常」と書かれても病気とは限らない一方、心房細動・房室ブロック・新規ST-T変化などは追加検査が望ましい所見です。
  • 必要に応じて心エコー・ホルター心電図・運動負荷心電図・採血などを組み合わせて評価します。
  • 胸痛・強い息切れ・失神・冷や汗などを伴うときは、結果を待たず早めに受診してください。
健診結果に「心電図異常」と書かれていると、心臓の病気ではないかと不安になる方が多いと思います。一方で、心電図異常と一口にいっても、ほぼ問題なく経過観察でよいものから、追加検査をしっかり受けたほうがよいものまで幅があります。本記事では、健診でよく見かける心電図所見の意味と、受診の優先度を整理します。

心電図異常にはどんな種類がありますか?

健診の心電図で指摘される所見はいくつかのタイプに分けられます。代表的なものは次のとおりです。

  • 不整脈関連:期外収縮、心房細動、洞性徐脈、洞性頻脈、房室ブロックなど
  • ST-T変化:ST部分・T波の変化(虚血性心疾患の評価対象になることがある)
  • 波形の特徴:右脚ブロック・左脚ブロック、軸偏位、QT延長など
  • 生理的な所見:若年者の早期再分極、痩せ型の方の体型由来の所見など

「異常」と書かれていても、生まれつきの波形・体格由来・自律神経の影響など、必ずしも病気を意味しないものもあります。一方で、心房細動・房室ブロックの一部・ST-T変化のように、心臓の病気と関連する可能性があり追加検査を行うことが望ましい所見もあります。

💡 ポイント
「心電図異常」と書かれていても、すべてが病気を意味するわけではありません。所見の種類と症状の有無で対応が分かれます。

どの所見が経過観察で、どの所見が要精査ですか?

おおまかな目安として、以下のように整理されます。なお、判断は症状・年齢・他のリスク(高血圧・糖尿病・喫煙など)と合わせて行うため、最終的には診察で個別に判断することになります。

  • 比較的経過観察になりやすい所見:少数の期外収縮、軽度の洞性徐脈・頻脈、若年の早期再分極、軽度の右脚ブロック単独など
  • 追加検査が望ましい所見:心房細動、頻発する期外収縮、新規のST-T変化、左脚ブロック、Ⅱ度以上の房室ブロック、QT延長など
  • 早めの受診が望ましい所見:失神・前失神を伴う徐脈や頻脈、胸痛・息切れを伴うST変化など

「経過観察」と書かれていても、動悸・息切れ・胸の痛み・失神・むくみといった症状がある場合は、そのままにせず一度ご相談いただくほうが安全です。

どんな追加検査になることが多いですか?

心電図1枚だけでは情報が限られるため、必要に応じて以下のような検査を組み合わせて評価します。

  • 心エコー検査:心臓の形・動き・弁の状態を確認します
  • ホルター心電図(24時間心電図):日常生活の中での不整脈の頻度・タイミングを記録します
  • 運動負荷心電図:労作時のST変化・不整脈の出方を確認します
  • 採血:甲状腺機能・電解質・貧血など、心臓に影響する背景を調べます
  • 胸部レントゲン:心臓の大きさ・肺の状態を確認します

すべての方に同じ検査を行うわけではなく、所見・症状・年齢・併存疾患を踏まえて、必要なものから順に組み合わせます。当院では一次評価として診察・採血・心電図再検・胸部レントゲンを行い、専門的検査が必要と判断した場合は循環器の専門医療機関にご紹介します。

⚠️ 注意
胸の痛み・強い息切れ・失神・冷や汗を伴うとき、安静時にも胸の苦しさが続くときは、結果を待たず早めに医療機関へご連絡ください。

こんなときは早めに相談を

健診結果と合わせて、以下のような症状があるときは、結果通知を待たずに早めにご相談いただくことをおすすめします。

  • 安静時や軽い動作で、胸が締めつけられる・押されるような痛みが出る
  • 階段や坂道で以前より息切れが強くなった
  • 動悸が突然始まり、しばらく続く
  • 急にめまいや意識が遠のく感じがあった
  • 失神したことがある
  • 足のむくみが急に出てきた

これらは心臓だけでなく、ほかの病気でも起こり得る症状ですが、早めの評価で原因を整理することが大切です。

よくある質問

Q. 「異常Q波」と書かれていました。心筋梗塞ですか?

A. 異常Q波は過去の心筋梗塞のサインとなることがありますが、体型・電極の位置・心臓の向きなどで見える場合もあります。心エコーや過去の心電図と比較して判断します。

Q. 「期外収縮」と言われましたが日常生活は大丈夫ですか?

A. 健康な方にも見られる所見で、頻度が少なく症状がなければ経過観察となることが多いです。頻発する場合・基礎心疾患がある場合・症状が強い場合は、追加評価を検討します。

Q. 心房細動を指摘されました。何が問題なのですか?

A. 心房細動自体で命に直結するわけではありませんが、脳梗塞の原因になり得るため、抗凝固療法の適応を含めて早めの評価が望ましい不整脈です。

当院で相談できる内容

  • 健診心電図の結果のご相談
  • 心電図再検・胸部レントゲン・採血での一次評価
  • 動悸・胸痛・息切れ・むくみなどの症状の評価
  • 高血圧・糖尿病・脂質異常症など併存疾患の管理
  • 必要に応じた循環器専門医療機関へのご紹介
📋 まとめ
  • 心電図異常には、経過観察でよいものから追加検査が望ましいものまで幅があります。
  • 「異常」と書かれていても病気を意味しないこともあれば、心房細動など追加評価が望ましい所見もあります。
  • 症状(胸痛・息切れ・動悸・失神・むくみ)があるときは結果を待たず受診をご検討ください。
  • 一次評価で必要と判断したときは、専門医療機関での精査を行います。

関連記事・あわせて読みたい

執筆:あおぞら新横浜クリニック 編集部
医学監修:齊藤 優一 医師
あおぞら新横浜クリニック 院長

新横浜駅篠原口すぐ前のあおぞら新横浜クリニックで、内科・呼吸器内科・脳神経内科を中心に診療を行っています。発熱、長引く咳、生活習慣病、健康診断で指摘された異常、頭痛・めまい・しびれなど、地域のかかりつけ医として幅広い症状に対応しています。

最終更新日:2026年5月13日

健診で心電図異常を指摘された方は、
お気軽に当クリニックまでご相談ください。

WEB予約はこちら
Pagetop